CCIJF – 在仏日本商工会議所

ニューカレドニア議会選挙:帰属派が伸張、過半数は確保できず

仏海外領土ニューカレドニアの議会選挙が6月28日に行われた。フランスへの帰属派が議席数を伸ばしたが、過半数の獲得には至らなかった。
ニューカレドニアでは2年前に、独立派の抗議行動に端を発した暴動があり、14人が死亡した。
島の状況の安定化を図るため、フランス政府は自治権強化を柱とする合意を準備し、一旦は調印される運びとなっていたが、独立派の内部で対立があり、結局、独立派内の最大勢力であるFLNKSも調印を拒否したという経緯がある。難しい状況が続く中で、暴動を経て延期されていた議会選挙がようやく実現した。
投票率は63.71%と、2019年の前回選挙より低かった。
投票は地域ごとに行われ、それぞれの地域議会から全体の議会の議員が選ばれるという形になる。
全体議会の定数は54議席。
中心都市のヌメアがある南部地域ではフランス帰属派が躍進し、全体議会において前回より6人増の24議席を確保した。
独立派は全体で26議席を確保したが、やはり過半数を獲得できなかった。
他方、「穏健派」は改選前の6議席をすべて失い、全体議会から姿を消した。
中間層の穏健派が姿を消した分、旗幟がより鮮明な帰属派と、独立派が正面から対立するという構図になった。
残る4議席は、ワリス・フチュナの政党「オセアニアの目覚め」が確保しており、同党の協力を得られるかどうかが政局運営の鍵を握る状況が続くことになる。
フランス政府としては、合意において約束した憲法改正を通じた島の自治権強化を実行するだけの政局安定を自らも確保できないままである中で、ニューカレドニアにおける島民の間の対立の先鋭化を映し出すような議会の新たな構成は、対処をより難しくする要因となりうる。