ビベンディ分社化裁判:パリ高裁で大株主のボロレ・グループが勝訴
仏ビベンディを相手取りアクティビストファンドのCIAMが訴えた事件で、パリ高裁は7月8日、やり直しの審理を経て、CIAMの訴えを退ける判決を下した。
また、CIAMに対して、ビベンディに15万ユーロ、ビベンディの大株主であるボロレ・グループに20万ユーロを支払うよう命じた。
CIAMは判決を不服として再上告すると発表した。
ビベンディは、主力事業3部門(カナルプリュス、ハヴァス、アシェット)を分社化の上で上場したが、それに先立ち、CIAMは、少数株主の利益が侵害されていると主張。
ビベンディの30%近くの株式を保有するボロレ・グループは、同社を実効支配しており、分社化・上場に先立ち、ビベンディの残り株式を買い取るTOBを実行する義務があるとして、ビベンディを相手取って訴えた。
AMF(金融市場監督機関)の決定に対する控訴審となったパリ高裁は、CIAMの主張を認めて、ボロレ・グループの実効支配があったと認定する判決を下した。
しかし、最高裁はパリ高裁の判決を破棄した上で、高裁の裁判のやり直しに道を開く判決を下していた。
最高裁は、実効支配の有無を判定するとき、本件でいえば、ボロレ・グループを率いるバンサン・ボロレ氏の人的影響力などを考慮に入れるべきではなく、法令が定めるところの、議決権の所有率にのみ依拠するべきだと指摘し、高裁の判決を退けていた。
高裁はやり直し審理において、この最高裁の判断に従い、ボロレ・グループにはビベンディにTOBをかける義務はなかったと認定した。
この判決を受けて、TOBがなされる可能性が遠のいたことを背景に、ビベンディの株価は8日中に10%を超える低下を記録。
時価総額は20億ユーロを割り込んだ。ボロレ・グループにとっては、30億-35億ユーロという費用がかかるTOBを回避できたのは大きい。