CCIJF – 在仏日本商工会議所

インジェニコ、債務再編で合意:アポロは撤退

仏インジェニコ(電子決済端末)は8月17日、債務再編の取引を予告した。米Pimcoが率いる債権者団が1億5000万ユーロの資本注入に応じ、債権の株式への書き換えを受け入れた。この機会に、2022年以来の株主である米アポロは株式を処分して撤退する。
インジェニコは2020年に仏ワールドライン(決済サービス)により買収され、パリ株式市場における上場を廃止された。年商は50億ユーロを超え、決済分野の世界第4位の大手企業となるはずだった。しかし、ワールドラインはこの買収に伴い投資家の信頼を失い、株価の低下に見舞われた。経営難の様相が強まる中で、ワールドラインは打開策として、2022年にインジェニコを中核とする端末事業を米アポロへ譲渡していた。売却額は23億ユーロに上っていた。アポロはインジェニコの債権者団に譲渡する形で撤退する。
インジェニコは、償還期限が2030年までの債権が11億ユーロに上り、このほかに、2028年3月を期限とするリボルビング・クレジット・ファシリティが2億7800万ユーロに上る。これらの一部が株式に転換される。報道によれば、6億ユーロ相当の債務が株式に転換される。ムーディーズの推定によると、インジェニコの金利負担は年間1億ユーロ程度に上っており、このせいで、キャッシュフローは毎年6000万-7000万ユーロのマイナスを記録している。債務再編により、利払いは年間6500万ユーロ程度にまで圧縮され、キャッシュフローは黒字に転換するという。
インジェニコは2025年に売上高が10.7%減の8億1500万ユーロを記録。EBITDAは1億6400万ユーロで、こちらも前年の1億6800万ユーロを下回っていた。