CCIJF – 在仏日本商工会議所

デカトロン、競合スポーツ2000に出資を計画

スポーツ用品販売の仏大手デカトロン(ミュリエ一族傘下)は8月31日、同業スポーツ2000を展開するセラクレス・コーペラティブの50%株式取得に向けて交渉中だと発表した。競争当局の許可を取得できるかが焦点になる。
セラクレスは、スポーツ2000を含む複数の小売店舗網を傘下に収める。各小売店舗は独立経営で、経営者らを出資者とする組織形態を採用している。セラクレス本体は、購買や物流、マーケティングなどの業務を担当し、各店舗の業務を支えている。セラクレス本体の年商は2025年に9800万ユーロ、純利益は21万5000ユーロ。セラクレスに合流している店舗としては、スポーツ2000のほかに、レンタル自転車のMondovelo、専門店のS2(Sneakers Specialist)、WAS(We Are Select)、Ekosport Rentがある。店舗数は732店で、2025年の年商合計は7億8800万ユーロ(前年比5%減)、2026年にも減収(7億6800万ユーロ)を見込んでいる。
デカトロンの50%株式取得後も、スポーツ2000の各店舗は独立経営を維持し、店舗名の変更なども求めない。スポーツ2000の店舗は、大型店舗を主力とするデカトロンと比べて小さく、特に、デカトロンの進出がほとんどないスキーリゾート地などで強い。資本提携によりデカトロンは店舗網を有益に補完することができる。スポーツ2000の店舗には、デカトロンが開発した一連の自前ブランドの製品も供給し、スポーツ2000店舗にとっても、取り扱い商品の幅を広げるなど効果が期待できる。
ただ、競争当局がどのような判断を示すかはわからない。姿を消した競合Go Sportの7店舗を競合Intersportが買収する許可を与えた際に、競争当局は、当該商圏におけるデカトロンとスポーツ2000の存在により競争の水準が充分であることを根拠に挙げていた。競争当局はこの時、インターネット販売を除外して競争状況を分析しており、今回の案件について許可が出るかどうかは、インターネット販売の考慮の有無で決まるとも考えられる。どのような判断が示されるか注目される。