アルストム、業績下方修正で株価急落
鉄道機器大手の仏アルストムは11月2日、業績下方修正を発表した。生産遅れに伴い収支が悪化すると予告した。
この発表を受けて、同社株価は同日に26%程度の急落を喫した。
アルストムは2027年3月期の上半期(4-9月期)業績の詳細を17日に発表する。
これを前に、同期のキャッシュフローが15億ユーロのマイナスになったことを発表。
調整後営業利益率もマイナス4%と赤字に転じた。
車両引き渡し台数が8%の減少を記録したことなどが響いている。
同社は、通年の調整後営業利益率予想を1%とし、従来の予測である6.5%を大幅に下方修正した。
鉄道車両の需要は全般的に好調で、同社の受注残も記録的な水準に達している。
その中で、同社がドイツ向けを中心に開発したローカル線車両「Coradia Max」が生産面での困難に直面している。
この事業はアルストムが買収したボンバルディア・トランスポートから引き継いだもので、2021年から2023年半ばにかけて6件の契約をドイツの州当局から確保。
ポーランド、スペイン、ルーマニアからの受注もあり、受注残は550両を超えている。
ただ、当局からの認証取得が完了していない上に、ドイツ工場における量産段階への移行がもたついており、今年度内にローンチカスタマーへの引き渡しを開始するという日程が守れなくなったという。
これが残りの受注にも雪玉式に波及し、違約金の支払いが収支を圧迫することが不可避になる。
アルストムは20億ユーロの債務削減プランに着手。
米国事業を中心に追加の資産売却を進めて財務の立て直しを図る。
4月に就任したシオンCEOは、事業体制の改革に着手しているが、その内容が一段と踏み込んだものになると予想される。
